THENと、一杯のお茶を囲む出会い
やかんを火にかけることから始まる出会いがあります。お湯が沸くあいだに、小さなことを尋ね合い、茶杯を選び、茶葉の包みを開きます。お茶が注がれると、会話にも続いていく場所が生まれます。
THENは、そんな出会いから生まれました。ベトナムのシャントゥエット古樹茶を、新しいお茶から長く保管したお茶まで、毎日の一杯や味わいを知る時間、大切な人への贈り物としてお届けしたいと考えています。
THENという名前
THENという名前は、ベトナムのタイー族(Tày)、ヌン族(Nùng)、ターイ族(Thái)に伝わるThenの営みを思い起こさせます。私たちにとっては、「天地に感謝」という言葉と、茶の森を守る人々への敬意につながる名前です。この言葉には、恩を受けている者として古い茶の森に入る気持ちを込めています。奪わず、誇らず、静かに敬う。その姿勢を忘れないための名前です。
ベトナムの漆芸では、thenは黒い漆の名前でもあります。職人の手元にある、いちばん深い色です。英語のthenは「それから」。先へとつなぐ言葉です。その短く穏やかな響きには、少しの禅も感じています。茶をひとかけ崩し、湯を注ぎ、香りが開くのを待つ。小さなことに、心を向けます。
私たちは「Chè Bánh Việt」と呼びます
THENの餅茶は、カオボー(Cao Bồ、ハザン Hà Giang)やバクハー(Bắc Hà、ラオカイ Lào Cai)のシャントゥエット茶から作られます。私たちは、敬意を込めて「Chè Bánh Việt(ベトナムの餅茶)」と呼んでいます。
THEN Teaの出発点は、天地とベトナムの自然への感謝です。雲や霧に包まれ、山の土に根を張り、季節を重ねてきた茶の木々。その感謝を、茶を丁寧に選び、長く大切に保管し、産地や保管の歩みをきちんと伝えることにつなげています。
お茶から、飲む人へ
生茶と熟茶。餅茶、ばら茶、ティーバッグ。それぞれに合った楽しみ方があります。急須で淹れたい方も、仕事机で手軽に飲みたい方もいます。まず小袋を一つ選び、そこから知っていくこともできます。
THENがお手伝いしたいのは、ご自身に合うお茶を見つけることです。そのために、物語とともに、名前、産地、製法、保管開始年、お届けする量をお伝えしています。
時間について知る
お茶の名前にある年は、何の年なのか。そのあと、どのように保管されてきたのか。選ぶ手がかりになるよう、THENはその情報をお伝えします。
一方、一杯から何を感じるかは、飲む方自身のものです。香り、味、口当たり、飲み込んだあとの余韻に目を向けてみてください。ほかの人と同じ答えを急いで見つける必要はありません。別の日にも、また淹れたくなる。そんなお茶との出会いを大切にしています。
道を開いた人
1988年、香港のWongさんは、当時ただ「ハザンのお茶」と呼ばれていた茶を求めて、ハザンを訪れました。それ以来、ベトナムの古樹茶とともに、静かに作り、静かに守り続けてきました。THENは、その道の続きを歩んでいます。
静かな宝
静かにそこにある宝ほど、見過ごされてしまうことがあります。ベトナムで誇りとされる沈香に比べると、山の高いところに残るシャントゥエットの古い茶の森は、まだ広く知られているとはいえません。身近にある大切なものを、まず自分たちが知り、慈しんでいきたいのです。
THENの約束
正しい名前で呼び、本当のことを伝えます。責任をもって守れる基準を大切にします。森と、森を守る人々を敬います。そして毎日、少しずつよくしていきます。
気になるお茶を一つ、淹れて飲んでみてください。そこで感じたことを、ご自身のものとして残していただけたらと思います。
THEN Teaは、Hoàng Quangが手がけるTHEN Collectiveの一員です。Am Trà Việt、JP Park(日本庭園)、HQ Architecture(建築)とともに、「茶と自然と建築で、暮らしを育む」という思いを共有しています。